森の秘密基地

音楽に関することをだらだらと綴っています。

Leqtique 2in1 CULT Special combo CLHD supreme+Maestro Antique(CLHD supreme+MA)

皆さん、こんにちは。Billです。今回は比較的サラッといこうと思います。

これ、本当最高なペダルです(語彙力ゼロ)。

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(向かって左側がMA、右側がCLHD supreme)

Leqtique Custom 2in1 Special combo Caeruleum Light drive High Definition supreme+Maestro Antique(CLHD supreme+MA)でございます(名前が激烈に長い笑笑)。

恐らくご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、このペダルは去年、Pedal Shop CULTからごく少数のみ限定発売された2in1シリーズのうちの一つとなります。

僕自身発売当時は運悪く買い逃してしまったのですが、なんと、これまた縁あってフォロワーさんから譲って頂いたペダルになります。

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(相変わらずとんでもない中身。凄い。)

で、CLHD supremeとMaestro Antiqueそれぞれの単体の音に関しては以前のレビューを参考にして頂けると幸いです。

(CLHD supremeのレビューはこちら↓  http://ubilliquitous.hatenablog.com/entry/2018/12/19/144147

Maestro Antiqueのレビューはこちら↓

http://ubilliquitous.hatenablog.com/entry/2019/03/10/164706

端的に特徴を纏めると、CLHD supremeはハイファイ〜ローファイの音の質感をコントロール出来るdefinitionノブと、音抜けに対して高い実用性を誇るpresenceノブを装備した非常に良質なOD/プリアンプ。MAはSND時代のシュンノキナ氏のビンテージパーツへの拘りを前面に押し出しながらも、ローノイズかつ滑らかな音質から実用面においても秀でたTS系オーバードライブといえます。両者とも、ただでさえ高品質なLeqtiqueのOD系の中でもかなり上質なペダルと言えるかと思います。

所が、このCULTの2in1には通常のLeqtiqueの2in1にはない、CULT限定版故の特徴があります。それは二つのフットスイッチの役割そのものです。

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(どん。)

左側が僕が以前オーダーした2in1、右側がCULTの2in1になります。で、僕の2in1は通常のLeqtiqueの2in1と同様に、2つのフットスイッチがMARとMAそれぞれのオンオフのスイッチになります。シンプルですね。

一方、CULTの2in1は向かって右側がペダル全体のオンオフスイッチ、左側がABスイッチになります。つまり、左側のスイッチはCLHD supremeとMAの「チャンネルを切り替える」スイッチと考えると分かりやすいと思います。要はCLHD supremeとMAの同時使用は出来なくなってる訳です。

 

ただですね、この使用感が非常に好感触でした。CULTさんのサイトでも「2つのペダルを瞬時に切り替える際に有用な組み合わせで作った」という風な事が記載されていたと思いますが、確かにその通りだと思いました。

具体的には、CLHD supremeはクリーン〜クランチのプリアンプとして抜群に良いペダルですが、クランチ〜ODの領域においてはやはりTSのミドルが恋しくなる訳です笑笑。そんな時、この2in1ならフルレンジのクリーントーンとミドルの効いたクランチサウンドをスイッチ1つで切り替えられるのがとても快適です。その操作性とCLHD supremeとMA両者が持つ良質なトーンと相まって全方位的に死角のない2chプリアンプペダルとして非常に実用的なペダルになっていると思いました。

さすがCULTさん、とてもセンスの良い仕上がりだと感じました。

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という事で、Leqtique CLHD supreme+MAのレビューでございました。

個人的に、今回のCULTさんの2in1シリーズはCULTの主催者である細川さんのアイデアがギュッと詰まったペダル達になっていると感じました。細川さん自身元々、様々なアーティストさんのペダルシステムの構築や機材面でのサポートを多く行われていると記憶しています。やはりこのABスイッチの仕様は月並みに言えば「現場感」があると思いました(僕自身プロでも何でもありませんが笑笑)。大きなペダルシステムの中に入れても違和感なく他のペダルと組み合わせる事が出来ると思います。

今のところ、この2in1の再生産の予定は立っていないようですが、非常に実用的かつ多くの方にオススメ出来るペダルです。是非機会があれば一度試して頂きたいなぁと思います。

どなたかの参考になれば幸いです。それでは。

Phantom Fx Fluid レビュー

約1ヶ月ぶりのエフェクターレビューでございます。

皆さんこんにちは、Billです。

とんでもないペダルが我が家にやって来ました…

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(コントロール類は左からLevel、Tone、Gain)

Phantom FxのFluidでございます。

エフェクターマニアの方ならご存知でしょう。ギタリストの戸高賢史さんがかつて運営していた、日本におけるハンドメイドエフェクターブームの火付け役の一つとなったエフェクターブランド「Phantom Fx」、その中でもかなり初期の頃からラインナップされていたオーバードライブの「Fluid」の初期型を手に入れてしまいました…!!!

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(衝撃のシリアルナンバー。戸高さんのサインがカッコいい。)

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このペダル、なんとありがたいことにツイッターのフォロワーさんから譲って頂いたペダルなんです。まさかこんなレアなペダルと出会える縁に恵まれるとは夢にも思っていませんでした。その節は本当にありがとうございました……

で、実はこの個体、ただ初期型というだけには留まらない、ある種のストーリーをもったペダルでした。

この味のある赤色の塗装。実はオリジナルでこの赤色なのではなく、元々は他のFluid同様青色の塗装だったそう。どうやらかなり使い込まれた個体のようで、色んな方の手を渡り歩いた末、余程塗装ハゲが酷くなったからなのかどこかのタイミングで元の青い塗装の上にこの赤色がオーバーフィニッシュされているとのこと。

言うなれば、実質的なマルチレイヤー塗装になっている訳です。赤色の塗装の中に所々青色が見えるのはそのためです。
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加えてこの赤色の塗装、クラックやシミが入りやすい塗料を使っているのでしょうか、長年使い込まれたことによるガチのレリック感があり存在感が凄いです…てか、マルチレイヤー塗装にレリック加工って本当はFender Custom Shopとかのお高いギターじゃないとお目にかからない奴だよ…
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(裏蓋はオーバーフィニッシュされてないのでペダル全体ではこんなにポップなカラーリング。可愛い。)

ではここからやっと音のレビューに入っていきましょう笑。僕は塗装の話だけでどれだけ喋るつもりなんだ………

 

端的に音を言い表すなら、「シンプルな良いTS系」と言えると思います。TSの本来の抜けるミドル、音の温かみ、分離感はそのままに、LEDクリッピング由来のカッコいいハイゲインまで対応可能な非常にクオリティの高いペダルだと思いました。

 

今回のポイントは3つ。

①回路構成はシンプルながら拘りが詰まったパーツ構成。

②コントロール幅も広く扱いやすい。

③音のチューニングが絶妙。

 

①これに関しては内部を見ると分かりやすいと思います。

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(中身ぱかーん。)

トランスペアレント系に代表される現代的なTS系にありがちなバッファレスでもなく、LandgraffのDODのようなクリッピング切り替えも用意せずあくまでLEDクリッピングのみを採用した、オーソドックスなマーシャルオマージュのTS系オーバードライブと言えるかと思います。ある意味、ハンドメイドエフェクターの先駆けらしいシンプルな設計だと感じました。

そして、パーツ面では戸高さんの拘りが色濃く垣間見えます。分かりやすいところで言うと、電解コンデンサには音響用として有名なELNAのものを、オペアンプにはRaytheon社のビンテージRC4558Dを使っているようです。加えて、抵抗も要所要所でかなり使い分けていて、カーボンコンポジット抵抗(Allen Bradleyでしょうか?)や金属皮膜抵抗をバランス良く用いている印象です。この辺りの拘りが音の温かみと分離感の良いバランスを生み出しているように思いました。

 

②次に、このFluid、ボリューム、トーン、ゲイン、全てのコントロールの効きがとても良いという点が大きな特徴です。

まず、LEDクリッピングを用いている事からも分かる通りゲインに関してはかなりハイゲインまで対応しています。その一方で、個人的にはローゲインも非常に好きでした。TS的なミドル成分も持ちながらも分離感が良く、ギターボリュームへの反応性も高いので所謂かけっぱなしのプリアンプとしても全然ありだと思いました。

加えて、トーンコントロールの効きも絶妙です。フルでも耳に痛くなく、むしろローゲインで使う分にはかなり上げても全然問題ないくらい効きがちょうど良いです。ハイゲインで使う際に耳につくようなら少し下げれば良いだけなので、シンプルかつ非常に扱いやすいトーンだと思います。

また、TS系のペダルだとトーンやゲインの効きは良くてもボリュームはさほど上がらないという事もありますが、Fluidに関してはボリュームをグッと上げればかなり爆音になります笑笑。アンプや他のペダルのブースターとしても十分に良い仕事をしてくれると思いました。

 

③そして最後に、やはりギタリストとして活躍されている方が作っているペダルだけあって元々の音のバランスが非常に整っていると思いました。個人的に、LEDクリッピングのTS系って音作りが難しいと思ってて、正直あまり良いイメージがなかったのですがこのFluidを手にしてその考えが覆されました。

まず、ローゲインでもハイゲインでも音像が崩れる様な事が全くないのが非常に好印象です。特にLEDクリッピングのTS系だと、使用するLEDの選択によってはローゲイン時に音の減退にバリっとした感覚が残るトーンになる場合もあるのですが、その感じも全く見受けられませんでした。恐らくですが、LEDの選定にもかなり力が入っているように思いました。

加えて、TSのDNAをちゃんの残したままハイゲインなマーシャルのイメージを音に落とし込んでいる所にも非常に好感を持ちました。というのも、マーシャルをイメージした歪みペダルの中には、歪ませる際に余計なダブつく低域が残ってしまうようなペダルもあったり、逆に「TSから脱しすぎたTS系」の中では、TSの良さであるミドル成分が減退して、無駄にフルレンジであるが故にアンサンブルで使いづらいペダルも見受けられたりするのですが、このFluidはその辺りの音作りのバランス感覚に非常に優れていて、どんなシチュエーション、使い方でも活躍できるポテンシャルを秘めていると思いました。

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ということで、Phantom FxのFluidのレビューでした。

総じて噂通り、総合的なクオリティがとても高い良質なペダルだと感じました。

あくまでTSの雛形をそのまま用いているペダルなので、いわゆるトランスペアレントで現代的なTS系ペダルやアンプライクなマーシャル系ペダルには属さないでしょう。しかし、戸高さん独自の音のチューニングでもって1つのエフェクターとしてバランス良く仕上げている印象で、その手腕の確かさをまざまざと見せつけられたように思います。ハンドメイドエフェクターブームを牽引したのも納得の出来栄えだと思いました。

あと、裏蓋の日付を見る限りだとこのペダルが作られたのは2009年らしいのですが、10年以上前からここまで拘りの詰まったペダルを作っているアーティストの方がいるという事そのものにとても感慨深くなってしまいます。

ちなみに、現時点(2020年3月現在)ではPhantom Fxは活動を休止していて、Fluidは生産台数は多い方であるにも関わらず中古に出てくる事さえ少なく、他のペダルも含めてPhantom Fxのペダルは軒並み非常にレアなペダルになってしまっているのが現状です。しかし、エフェクター専門店のCULTさんや戸高さんご本人のSNSを見ていると、どうやら再びエフェクターを製作し始めているようです。Fluidはどうかは分かりませんが、何かしらのペダルが再販される可能性もあると思うので、気になった方は戸高さんの今後の動向も要チェックですね(僕もバリバリチェックしてます)。

どなたかの参考になれば幸いです。それでは。

A.S.W AGDR-101 HGM(High Gain Mod) レビュー

前回からだいぶ時間が空いてしまいました…

皆さん、お久しぶりです。Billです。

やっぱり僕はこのペダルが好きなんだなぁと思いました。

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(左からVolume、Tone、Gain)

A.S.WのAGDR-101HGMでございます。

僕のブログを見て頂いている方の中には「あれ??」と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。そう、僕、オリジナルのAGDR-101も持ってました。(AGDR-101のレビューはこちらから→http://ubilliquitous.hatenablog.com/entry/2018/01/08/015216 )

実はですね、このオリジナルのAGDR-101は結構前に手放してしまったんですね…まあ、その時はギターを買うという目的もあったため割とすんなり手放した訳なんですが、その後「やはりこのペダルの音が忘れられん…!!」となり、某楽器店でかなりお安くなっていたこのAGDR-101HGMを再度購入となりました。

ざっくり言うなら「AGDR-101の音が好き過ぎて別バージョンに買い替えた」って感じになった訳です。

ということで、今回のレビューではオリジナルAGDR-101との差にフォーカスを当てる事を基本に、何故今回僕がオリジナルではなくHigh Gain Modバージョンへ買い換えたのかという点にもついても触れていきたいと思っています。

 

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(オリジナルのLEDはオレンジ色でしたが、HGM ver.はLEDが赤色。改めてこうして見ると、やっぱりAGDR-101は見た目がとってもキュートですよね。木製の筐体がバリ可愛いです。僕なんかは機材厨なので見た目が可愛いエフェクターは音も良いと勝手に思ってます)。

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(余談ですが、オリジナルを所有している方は分かるかもしれませんが、以前と比べて基板のレイアウトがだいぶスッキリとして、整ってきていると思いました。個人的に、基板レイアウトの綺麗さはそのまま音の通りの良さに繋がると思っているのでこれはかなり好感触でした。また、前回のレビューでは触れていませんでしたが、この木の筐体の内側のシャーシは鉄製らしいです。音にどこまで影響があるのかは分かりませんが、A.S.Wさんの工夫や拘りがこの辺りにも良く見えてきます。)

今回のレビューのポイントは2つ。

・ゲイン幅が広がり、ディストーション並みに歪む

・オリジナルAGDR-101とのボイシングの違い

 

1:まず一つ目ですが、これは正にHigh Gain Modの名前の通り、オリジナルよりもかなりゲインアップされています。

早速なんですが、何故今回僕がよりゲインの高いHGM ver.へ乗り換えたのかというと、元のAGDR-101を弾いてて「このペダルってゲイン上げ目で使った方が良い音がするし、なんならもっと最大ゲインが上がったら良いのになぁ…」とずっと思っていたからなんですね。これは恐らくA.S.Wさんの音のチューニングによるところなのかもしれませんが、ゲインを上げ目にした方が上手い具合に音の均衡が取れるような感覚があったんですよね(ファズだとこの感じってよくあるんですけどオーバードライブでこの感じは珍しいかもしれません)。

そんな風に考えていた矢先にHGM ver.の存在を知って「僕の答えはこれだぁぁぁ!!!」と思い、見事買い替えとなった訳です(完全なる機材厨のムーブ)。

話が少し逸れました。で、実際どれくらいゲインアップされているのかというと、個人的な聴感上ですが、大体オリジナルのゲインフルがこのHGM ver.のゲイン2時方向くらいに当たり、HGM ver.の場合そこから更にガンガンゲインを上げられる感じです。なので、最大ゲイン辺りでは普通にディストーション並みに歪んでくれます。ハードロック的なリフ、リードギターのソロなども余裕で弾ける感じでした。

ただ、元々AGDR-101って割とノイズが乗りやすいペダルなので環境にも寄りますがフルゲインだとノイジーになりがちかなと思いました。そこは気をつけた方が良いかと。逆に、ディストーションでノイズ少なめのペダルが欲しい方は同社のAGDR-102の方をチェックしてみると良いかもしれませんね。

 

2:そして、基本的な音のキャラクターは同じなのですが、ほんの少しですがボイシングにも違いがあるように感じました。個人的にはHGM ver.の方がオリジナルよりもバランス良く鳴るように思いました。具体的に言うと、オリジナルはどちらかと言うとミドル成分がよりグッと前に出てくる印象で、このミドル成分が中々独特。TSとは異なる、どちらかと言えばOD-1に近いような、美味しいローミッドとハイミッドを押し出しながらもミドル全体に広く浅いピークがあるように感じていました。このミドル成分に、このペダルが持つハイファイな音の通りの良さが相まってAGDR-101の個性を作り上げているような印象を持っていました。

一方このHGMでは、ローミッド〜ハイミッドの充実感は残しながらも全体的なレンジ感がほんの少し広がり、ゲインが上がった事もあり音の安定感が増したように感じました。ただ、あくまでオリジナルと比較して少しだけこういった差が感じられる、程度の差なのでオリジナルが本来持つトーンはそのままと言っても差し支えないと思います。

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という事で、A.S.WのAGDR-101 HGMのレビューでした。個人的にはこのペダル、パワーコードやリフ、メロ、リードなど、曲におけるベーシックで使うオーバードライブとして欠かせないペダルとなりました。ローファイな質感ながらコード感もちゃんと出せるペダルなのでクランチ辺りのゲイン感でバッキングに使うも良し、HGMならではのハイゲインでリードを弾くも良し、というかなり万能なペダルに思います。それこそオリジナルに扱いづらさを感じていた方にも是非試して頂ければなぁと思います。

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やっぱこのペダル可愛いんだよなぁ。

どなたかの参考になれば幸いです。

それでは。

Boss BD-2 Blues Driver レビュー

2020年、あけましておめでとうございます。Billです。2020年初エフェクターレビューを飾るのはこの大定番。

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(コントロール類は左からLevel、Tone、Gain)

歪み系エフェクターの大定番にしてオーバードライブにおけるマスプロダクトの頂点、BossのBD-2をレビューします。

いや、やはりこのペダルは凄いですよ。本当に。1995年のBD-2発売開始以降の約20年間は、エフェクター界において言えばハンドメイド系・ブティック系オーバードライブの栄枯盛衰の時代といっても差し支えないと思います。

特に2010年代に入ってからというもの、トランスペアレント系やアンプライク系など、正にBD-2とコンセプトが重なるようなペダルがそれこそ数え切れない程発売され、また消えていくような「オーバードライブの戦国時代」を見事に生き抜いてきているペダルがこのBD-2であり、その時点でBD-2が名機である事はある意味自明と言っていいでしょう。

で、今回はそんな「みんな大好きブルースドライバー」について、僕なりのレビューを書いていきたいと思います。

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(まずもってこの青色が最高にカッコいいと思います。万人受けしやすいかはともかく、個人的にとても好きなカラーリングです。)

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ちなみにですが、最近のBossの歪み系はこのように表面実装パーツを使ったとても小さな基板を使用してます。良い意味で工業製品感があり僕はとても好きですが、どうやらこの基板だとパーツモディファイを施すのが難しいそうです。一時期流行ったBossのモディファイ系もこれからは少なくなってしまうかもしれませんね…現にあのKeeleyやJHS Pedalsもボスコンモディファイやめちゃいましたし。まあモディファイってあくまで既製品の「改造」なので色々グレーな部分もあったのでしょうけど、なんだか時代の終わりを感じてしまいます…悲しい…

寄り道はこれくらいにして、本題のレビューに入っていきましょう。

今回のレビューのポイントは2つ。

1:BD-2は「元祖アンプライク系オーバードライブ」

 

2:プロダクトとしての完成度の高さ

 

1:BD-2の凄いところはもう既に各所で沢山述べられていますが、その中でも特に個人的に凄いと思うのは、このBD-2が所謂「アンプライク系オーバードライブ」の元祖とも言える存在だという事。先述のBD-2のモディファイで有名となったKeeley electronicsのRobert Keeley氏曰く、BD-2は回路的に見てもかなりアンプに近い、特にFenderのSuper Reverbの回路に近いとのこと(間違えてたらすみません)。

要はブルースドライバーの名の通り、開発当時の80〜90年代のブルース系ギターのトーンを再現する為に、当時から使われる事の多かったフェンダーアンプをオーバードライブさせた時のトーンを再現したペダル、それがBD-2の元々のコンセプトであるという解釈で概ね正しいのだと思います。

ただ面白いのが、このBD-2発売から約10年後には皆さんご存知「アンプライク系オーバードライブ」が数多く市場に現れるようになったんですよね。それこそ、フェンダー系のペダルの近年の代表格としてはVemuramのJan Rayなんかが有名だと思います。(Jan Rayのレビューはこちらから→http://ubilliquitous.hatenablog.com/entry/2018/12/22/123450 )

まあそれにしても、開発時の元々のコンセプトはあくまで「ブルースギターのサウンドエフェクターで再現する事」ではあったものの、結果として、オーバードライブにおける一大潮流となった「アンプライク系」の先駆けとしてBD-2を見事に花開かせたBossの先見性にはやはり目を見張るものがあるなぁと思います。

 

2:Bossの代名詞である、壊れにくく踏んだ時に足がノブに触れない「ボスコン筐体」を始め、回路・音双方の安定感、学生でも手軽に買える価格かつどこでも手に入ること等、BD-2に限らず、「Bossのペダル」って本当凄いと思います。

日本だと、Bossのお膝元という事もあってなのか、僕達ってこれらの事をついつい「当たり前の事」として認識しがちだと思うんですよね。でも、これって全然当たり前なんかじゃないと思います笑笑。それこそ近年市場に溢れかえるハンドメイド系に触れていると、Bossのこの安定感は特筆に値するという事が身に染みて分かります。本当、日本の誇る素晴らしい大企業だと思います。

僕のBoss愛はこれくらいにして笑笑。これらボスコン共通の特徴を踏まえた上で、BD-2ならではの特徴として、コントロール幅の広さが挙げられますね。ゲインもクリーンからディストーションっぽい荒い歪みまでOK。シングルコイルの音を落ち着かせるもよし、ハムバッカーのギターを抜けさせるもよしという広いレンジが取られているトーン。正に「万能なオーバードライブ」と呼ぶに相応しい使い勝手だと思います。

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という訳で、BossのBD-2のレビューでした。

ギタリストにとって、ある意味空気のように当たり前のものとしてすぐそばにあるエフェクターであるBD-2。数年前にギターマガジンで歪みエフェクターの特集が組まれた際に、デジマート上の売り上げランキングの一位はBD-2だったのを今でも鮮明に覚えています。こうして今一度振り返ると、ある意味BD-2が一位というのは時代的にも、プロダクトとしても、必然と言えるのかなぁと思いました。

その一方で、まだBD-2を試した事がないって方もいると思うんですよね。そういう方こそ是非一度試してみて欲しいなぁと思います。僕自身オーバードライブに関して言うとかなりの数を弾いてきましたが、トータルでここまで完成度の高いペダルって本当全然無いですよ。

個人的な話になるのですが、中学生の頃から僕がエフェクターの中で最も見た目が好きなペダルがBD-2でした。こうしてレビューしてみて、やっぱり音も相当好きだったんだなぁと改めて実感しました。それこそずっとこれメインでも良いなぁなんて思うくらい。

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機には名機たる所以があるということをまざまざと見せつけられたような気がします。

どなたかの参考になれば幸いです。それでは。

ブログ2周年と「今の僕が無人島にエフェクターを1つ持っていくならこれ!賞」

皆さんこんにちは、Billです。

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今日でブログ開設からちょうど2周年だそうです。

細々と続けてきたこのブログ。特にエフェクターレビューに関して、ありがたいことにかなり多くの方に見てもらえているようで何とも感慨深い気持ちになります。いつもブログをご覧頂きありがとうございます!

これからも、皆さんに楽しんでもらえるエフェクターのレビューをはじめ、僕の作った音楽の話やその他雑記をのんびりと書き残していこうと思います。何卒よろしくお願いします。

 

で、突然ではありますが、ブログ開設2周年のちょっとした記念企画として、「今の僕が無人島にエフェクターを1つ持っていくならこれ!賞」を創設したいと思います(爆)

ざっくりと説明すると、数多あるエフェクターの中で、今の僕が最もお気に入りのエフェクターを1つ選び、その個人的な理由も少し書き残しておく、という至極単純な企画です。また、この賞は2年に一度発表していこうと思います。

という事で、映えある第一回「今の僕が無人島にエフェクターを1つ持っていくならこれ!賞」を受賞したのは…

 

 

 

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Leqtique×CULTの「CLHD supreme」です。

このペダルに関しての細かいレビューはこちらから見て頂ければ嬉しいです→http://ubilliquitous.hatenablog.com/entry/2018/12/19/144147

で、今回僕がこのペダルをこの賞に選んだ理由。

それは、僕はこのCLHD supremeが「クリーン〜クランチのプリアンプの決定版」だと思うからです。

実は、僕がギターの音の中で一番こだわっている部分はクリーン〜クランチのトーンだったりします。なんなら僕がエフェクターにハマるようになったきっかけは「綺麗なクリーントーンが出せるようになりたかったから」だったりするんですね。

このCLHD supremeに出会うまで、Jan RayやTimmy等のトランスペアレント系、Sick As OverdriveやWalrus AudioのVoyager等のケンタウルス系、ShigemoriのRuby Stone等のハイエンドTS系、そしてオリジナルのCLHDも含めた、クリーン〜クランチの「トーンエンハンサーとして良さげなペダル」を片っ端から試したりしました。

いくつも買ったり、売ったり…正に旅でございます…

で、数多ある選択肢の中で、このCLHD supremeは約1年前に購入してからずっとメインのプリアンプとしてスタメンを張っている訳ですが、その理由をふと考えると、「縁」に尽きるなぁと思いました。

上に挙げた様なペダル達は偶々僕が選んでいないだけで、どれを選んでも正解だと胸を張って言える超優秀なオーバードライブ達です。どの機種も、どんな環境でも大体良い音が出せる「安定感」と「ストレスの無さ」が素晴らしいと個人的に思います。

その反面、CLHD supremeは何かとストレスはあるかもしれません笑笑。電源を入れる際に必ずインプットジャックが接続された状態じゃないといけなかったり、トーンも万人に受けるかと言われるとそれも分からないかもしれません。

 

それでも、自分がクリーン〜クランチのプリアンプに求めるおおよそ全ての要素を兼ね備えていて、かつ操作性が好みのペダルって、CLHD supremeくらいしか出会った事がないんですよね。

具体的にいえば、ギターのトーンをハイファイからローファイまで自在にコントロール出来て、かつ音抜けに関わるプレゼンスを調整できるプリアンプペダル、となると逆に他にありそうな気さえしません笑笑。

端的にいうなら、このペダルに出会えた事自体がかなり縁のある事だったんだなぁと今になって思う訳です。要は「運命の出会い」ってやつだったって事ですね。

そんな理由から、この2年の締めくくりとして、CLHD supremeを「今の僕が無人島に1つエフェクターを持っていくならこれ!賞」に選ばせて頂きました。

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という事で、ブログ開設2周年企画、いかがでしたでしょうか。結果としてお気に入りのペダルをべた褒めするという相当偏った内容になってしまいましたね()。まあ、たまにはこういうのもいいでしょう。

重ね重ねになりますが、いつもブログをご覧いただきありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

それでは。

Hayashi Craft RD-406 Range Driver

皆さんこんにちは、Billです。今年ももう年末ですねー。一年あっという間ですね。何はともあれ、今日もエフェクターレビュー、いきましょう。

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(コントロールは左からvolume、トーンコントロール(上がHi、下がLo)、sustain、gain)

個人的なイチオシエフェクターブランド、林クラフトのRange Driverです。

林クラフトというと、Trick Gain等を長岡亮介さんが、D-100を川谷絵音さんが長らく使用している事で有名なので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。

ざっくりと林クラフトの紹介をすると、元々Fender JapanやRolandなど、国内の一流の楽器メーカーのエンジニアとして活躍されていた製作者の方が、真空管アンプ等の修理と並行して立ち上げたエフェクターブランドとのこと。現在はアンプの修理は受け付けておらず、エフェクター製作のみに注力されているようです。話は逸れますが、林クラフトは埼玉の川口に工房を構えていられるようなのですが、実は僕の地元も川口なんですよねー。エフェクター好きとしてはなんだか嬉しくなっちゃいますね。(何の話?)

また、林クラフトの特徴として、そのラインナップのほとんどがディストーション、かつそのどれもが非常にアンプライクという点が挙げられます。最近はブースターやコンプレッサーも製作されているようですが、それでもやはり「林さんというとアンプライクディストーションでしょう」という方も多いかと思います。で、今回のこのRange Driverもその例に漏れずアンプライクなディストーションに仕上がっています。

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(ブルーとイエローのカラーリングが何ともレトロで可愛いですね。あとLEDが3つあるのも可愛い。)

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(中身はこんな感じ。基板はモールドされています。基板内の右の方に赤色のLEDがちょっこり見えるので恐らく歪みはLEDクリッピングで使ってるのかなぁなんて思いました。)

という訳で、さっそくレビューしていきましょう。

今回のポイントは2つ

1:トーンのチューニングが非常にアンプライク

 

2:ゲイン幅がかなり広い

 

3:最大の特徴「sustainノブ」

 

まず一つ目から見ていきましょう。先述の通りこのRange Driver、かなりアンプライクな出音で、個人的にはMarshall系のペダルに分類されるのかなぁと思いました。で、やはり林クラフトならではだなぁと思ったのは、良い意味でハイファイではない、心地よくギターを弾けるちょうど良いレンジ感を備えている点です。たまにMarshall系で見かける、ハイとローのバランスが悪くて音がシャリシャリしたりボコボコしちゃうような事は皆無です。最近はアンプライク系ディストーション、その中でもMarshall系に関して言うとかなり多く存在するように思いますが、その中でも林クラフトならではの良さを感じるのはやはり音作りが上手い証拠なのかなぁと思いました。

加えて、二つのトーンコントロールがかなり良く効きます。Hi、Loのそれぞれが付く帯域も秀逸で、Hiはしっかりと音抜けを良くしてくれる帯域、Loはアンプの箱なり感の様な帯域を付いてくれます。そのため、リハーサルやライブなどはもちろん、宅録やレコーディングでもかなり頼り甲斐がある使い勝手だと感じました。正に「実戦でここをこうしたい!」と思う部分がしっかり調整できる感じです。

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次に、ゲイン幅についてですが、クランチからリードも余裕を持って弾けるディストーションまで、かなり広く取られています。またボリュームに対する反応もよく、特にゲインを絞ってクランチ気味にしておいて、ボリューム側で作るクリーントーンはかなり良かったです。トーンの効きもいいので抜け感も簡単に出せます。いい感じです。

最後に、Range Driverの1番の特徴と言える「sustain」について見てみましょう。簡単に言うとこのペダル、内部にコンプレッサー回路が入っていて、このsustainコントロールでそのコンプレッサーのかかり具合を調整します。で、そもそも何故ディストーションにコンプレッサーを組み合わせたのかって話なんですけど、何でも、Marshallのスタックアンプを爆音で鳴らした時に感じる真空管アンプならではのコンプレッション感を再現する為に搭載したそうで、いわゆるダイナコンプ的なパコパコ効くタイプではなく、音の伸びや押し出し感を調節する感じでした。なので本体の表記通り、あくまで音のサステインや音圧を調節するコントロールと言えると思います。実際にライブハウス等で爆音かつゲイン上げ目で使う場合は効かせすぎない方が良い様に思いますが、特にライン録音などではかなり重宝する機能だと感じました。

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という事で、林クラフトのRange Driverを紹介しました。総じて、実戦でガンガン使いたくなるディストーションペダルと言えるかと思います。トーンの効きもよくゲイン幅も広い。その上、音のコンプ感まで自由にコントロールできるというのはこのペダルの大きな強みだと感じました。加えて、林クラフトらしい音の暖かさもあるので、JC120と組み合わせてもかなり良かったです。いわゆるJC対策なんかにも一役買ってくれると思います。

林クラフトのペダルは楽器屋さんの中でも限られたお店でしか扱われない為、中々見かける事自体少ないとは思いますが、もし見かけて気になられた方は是非試して頂けたらと思います。値段も決して安くはないですが、高過ぎでもない程々の値段なので是非手に取ってみてもらえれば嬉しいなぁと思います。

どなたかの参考になれば幸いです。それでは。

Union Tube & Transistor Swindle レビュー

念願のペダル、遂にゲット。

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(コントロールは左からvolume、gain)

Union Tube&TransistorのSwindleです。

音云々の前にまずこの見た目ですよ…イエローの筐体にピンクのノブというドぎついカラーがめっちゃ可愛い…

で、「Union Tube&Transistorって何?」って方もいるかと思うのでさらっと紹介しておくと、Union Tube&Transistorはカナダのバンクーバーに居を構えるブティックエフェクターブランドです。

また、ここのペダルを使用してるアーティストで代表的なのは恐らくジャックホワイト、長岡亮介川谷絵音suchmosHSUなどでしょうか。こうして並べると皆さん一流のアーティストの方ばかりですね…

ただですね、個人的にこのブランドが好きな1番の理由は「作りの良さ」、これに尽きると思います。詳しくはこのインタビュー

(1つ目:https://m.youtube.com/watch?v=8plejN7QujM

2つ目:https://m.youtube.com/watch?v=x2bd0Bj6Qhc

3つ目:https://m.youtube.com/watch?v=tGz0Kt8K7aE

それぞれかなり長めなのでお暇な時に見てみて下さい。)をご覧頂きたいのですが、端的にいうと、モノとして壊れにくいように、そして万が一壊れても修理しやすいように作られているということ。

そしてコントロール類にしても極力シンプルにして音作りに迷わないようにしながら、多彩な音が引き出せるようにしていること。この2つが特にこのブランドの特徴として挙げられると思います。

個人的にこのブランドの意匠に非常に好感を持っていて、いつかここのペダルが欲しいなぁとずっと思っていまして、今回念願叶って手に入れる事が出来た次第です。

ということで、開封の儀。

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箱は一般的なダンボールではなく木箱です。個人的にこの木箱が大好きです…

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箱を開けるとペダルが特製のクロスに包まれています。

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開封…!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かわいい……!!!!!(悶絶)

 

 

 

 

 

 

初めて手元に来た時は本当にこんな感じになっていましたwwwやはり、この特製の木箱やクロスがあるだけで満足感が全然違いますね…これだけでもポイント高いです。

という事で、ここから真面目にペダル本体を見てみましょう。コントロール類はボリュームとゲインのみ。めちゃくちゃシンプルなので音作りで迷う事もないでしょう。

音に関してですが、端的に言うとこのSwindle、メーカー説明では「70's distortion」として紹介されていますが所謂ラットやDS-1のようなクラシックなディストーションペダルとはまた少し違うような気がしました。

もう少し具体的に見てみましょう。まずゲインノブを9〜10時方向くらいに設定してボリュームを上げると綺麗にクリーンブーストしてくれます。このクリーンブーストも中々美味しくて、ただクリーンブーストしているだけでも音に不要なローやハイ成分の角が取れ、良い塩梅の抜け感が加わっていると思いました。

この時点でかなり好印象で、そこからゲインを上げていくと非常に心地よくクランチしてくれます。特にゲインノブ12時方向くらいのクランチがとても気持ち良くて、クリーンからクランチのプリアンプとしてかけっぱなしで使うのもとても良い、むしろかなりオススメです…!!

そこからさらにゲインを上げていくと、ディストーション的な歪みというよりファズに近い歪み感が出てきます。

つまり、一般的な歪み系と比べると歪み感がかなりバリバリしているんですよね。これは恐らく、ワット数の高いフェンダーやマーシャル等、元々歪みにくいアンプのボリュームを上げて、無理やり歪ませたトーンを再現しているのだと推測しました(メーカー側もパンクロックを意識したトーン、といった事を書いていた気がします)。決して綺麗なトーンではないのですが、個人的にはとても好きなトーンでした。

ゲインをグイッとあげてパワーコードをガシガシ弾くもよし、オールドスクールなロック〜ハードロックのリフを弾くもよし、逆にゲインを少し控えめにしてブルース等を弾くもよしと、ある意味素朴な良さのある歪みが好きな方はかなりハマるかもしれません(僕はまんまとハマってしまいましたwww)。

そして最後に書いておきたいのは、ギター側のボリュームに対してかなり良く反応してくれて、しかもボリュームを下げた時のクリーントーンも非常に良い音だったということ。それこそゲインフルに設定していても、ギターボリューム1つでしっかりとしたクリーンに戻せるので、クリーンアンプに対する本格的なプリアンプとして使うのもかなりアリだと思います。

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ということで、Union Tube&TransistorのSwindleのレビューでした。このペダルを既にご存知の方は知っていると思いますが、このブランドのペダルは総じてかなり値段がお高めです…今回僕は、たまたまメルカリでとってもお手頃な価格で販売されていたので運良く購入する事が出来ましたが、定価では正直中々手が出てなかったと思います…

とはいえ、使ってみると分かりますが、その価格を裏切らない優秀かつ堅実なペダルである事もまた事実だと思いました。価格のこともあり万人にオススメは出来ないかもしれませんが、是非一度試して頂きたいなぁと思う次第です。

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「見た目の良いペダルは音も良い」を実感しました…

それでは。