森の秘密基地

音楽に関することをだらだらと綴っています。

Leqtique custom 2 in 1 pedal (Maestro Antique Revised(MAR)+Maestro Antique(MA) )

最近、やっと春らしくなってきましたね。こんにちは、billです。

僕のオーバードライブ探しの旅は終わりを告げました。

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(向かって右側がMAR、左側がMA。ノブはどちらも左からvolume、tone、gain)

Leqtiqueのcustom 2 in 1 pedal(Maestro Antique Revised(MAR)+Maestro Antique(MA) )です。

いや、僕自身エフェクターマニアである事は自認していますが、まさかエフェクターをカスタムオーダーする時が来るとは思ってもいませんでしたよ…(怖)

数週間ほど前にTwitterで発表され、Leqtiqueのオンラインショップで実施された2 in 1 pedalのカスタムオーダー企画。今までLeqtiqueから発売されてきた全ペダル(廃盤品も含め)から好きなペダルを2機種選び、好きな配列で直列に結線した1つのペダルとしてオーダー出来るという、エフェクターマニアには夢のような企画でした。

面白い組み合わせが色々と浮かんで相当悩みましたが、最終的には個人的にずっと気になっていたMARとMAを1つにまとめたペダルをオーダーするという結論に至りました。

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(海を連想させるような淡い色彩感の美しい塗装。イメージとしてはMARが南国や太平洋側の綺麗な海、MAが寒さ厳しい冬の北海道の海でしょうか(?)MARはツヤツヤで透明感のある塗装、MAはマット感のあるサラサラした塗装で、見た目だけでなくその質感も含めて素晴らしい仕上がりです。)

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(サイドカラーはシルバーに着色してもらいました。分かりにくいとは思うのですが、MAR側はLeqtiqueの通常の塗装で、MA側はなんとサイドの塗装もマットな塗装になってました。塗装の細かい部分まで拘りを感じます。)

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(又、今回オーダーしたペダルのLEDは2つとも青色LEDでした。実は、元々Leqtiqueから発売されていたMAのLEDは電球色のLEDなんですよね。恐らく、このペダルでは見た目を考慮してワンオフでLEDのカラーをブルーに統一してくれたのかなと考えています。拘りが凄いです。)

で、そもそも僕はMARとMAのどちらも初めての所有なので、今回のレビューでは、

1:MARの単体の感想

2:MAの単体の感想

3:2つを組み合わせたときの感想

この3つをポイントとしてレビューしていきます。

1:という事で、まずはMARから見ていきましょう。MARに関して言えばネット上に本当に沢山のレビューが既に載っているのであえて僕がレビューする必要もないかなぁとか思ったのですが、一応僕なりの感想を書いておきます。

Leqtique名義で初めて発売され、Leqtiqueの名を世に知らしめる最初のキッカケとなったこのペダルですが、それも納得のグッドサウンドでした。

TS直系、特にTS10をモチーフに誕生したペダルであるMAR。個人的に、チューブスクリーマーに代表される古典的かつ王道のオーバードライブって、歪ませる際に邪魔になるローやハイをあえて削ってくれることで、全体的なトーンに心地よさが生まれると思ってるのですが、このペダルもその例に漏れることなく、ギターのトーンの要であるミッド、ハイミッドの心地よさが感じられました。加えて、Leqtiqueのペダルらしく音の分離も良く、しかもローノイズなので、個人的にはクランチくらいのゲイン感でコード弾きした時の爽快感がハンパなかったです。。。

もちろん、TS本来の持ち味であるアンプや他の歪みに対するミッドブースターとしてもいい仕事しますし、そこそこゲインも稼げるのでメインの歪みとして使ってもいい感じかと思います。

Leqtiqueでオーバードライブを1つおすすめするなら、僕はこのMARを推します。

 

2:次に、MAについて見てみましょう。Leqtiqueの前身ともいえるブランド「Shun Nokina Design(SND)」から極少数、ネット上でのみ発売されたというMaestro Antiqueの復刻版であるこのMA。Shun Nokinaさんが初めて一般に発売したエフェクターこそがこのMAな訳ですが、ざっくりというと、「とてもなめらかで落ち着きのあるTS」だと思いました。

MARと比較するとより歪み感がスムースかつ温かみとツヤ感があり、トーンに少しダークな雰囲気を感じました。その上でTS本来のトーンバランスの良さとノイズの少なさも相まって、非常に良質なオーバードライブペダルになっていると感じました。

個人的には、ゲインを低めに設定してボリュームを突いてあげる事で、ギターのトーンをスムースにするカラーリングブースターの様な使い方が、このペダルの持つなめらかなトーンを生かした相当お洒落かつ実用的な使い方かなぁと思いました。

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3:最後に、MARとMAを合わせて使う場合について色々と書いていきたいと思います。

今回オーダーしたペダルではMAR→MAという並びになっているので、MARをメインのオーバードライブとして歪ませ、MAをブースターとして使用しても良いでしょうし、両方のゲインを低めに設定して、トーンをそれぞれ調節しながらこの2つで1つのオーバードライブとして使ってもかなり楽しいです。

ざっくりではありますが、全体的な操作感としてはanalog.manのking of toneをイメージしてもらえると、もしかしたら分かりやすいかもしれませんね(もちろん音は違うと思いますが)。

 あと余談ではありますが、個人的にはMARをクランチ程度の歪みに設定して、MAをカラーリングブースターとして設定して、2つをオンにする事でしっかりとしたオーバードライブを作る使い方が一番美味しいかなぁと思ってます。なんなら、軽いセッションとかバンドでちょっと音を出したいなんて時はこれ一台で済んじゃうかもしれません。それくらい汎用性も高いと感じました。

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という事で、Leqtiqueのcustom 2in1のレビューでした。文面では中々伝わらないかもしれないのですが、個人的にはこのペダル、正に一生物だなぁと思ってます笑笑。当たり前かとは思うのですが、チューブスクリーマーの回路ってそもそも完成度が物凄く高くて、めちゃくちゃ安定性が高いペダルなんだなぁと再認識しました。そこにLeqtiqueの随所に渡る拘りが組み合わさり、本当に素晴らしいペダルになったなぁと思っています。

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又、Leqtiqueのペダルでは毎度のことながら、このペダルもパーツ群がとんでもないことになってます笑笑。特にMAの方は正に古き良きビンテージパーツの宝庫といっていいでしょう。レイセオン社製のオペアンプ「RC4558D」を筆頭に、ビンテージパーツの中でも特に入手が困難なパーツが惜しげもなく搭載されています。加えて、MARの方はMAに用いられたようなビンテージパーツと現在のLeqtiqueに代表されるハイファイ・高性能パーツの両方がバランスよく用いられていて、謂わばビンテージと最先端の融合ともいえるペダルに仕上がっています。

で、個人的に感嘆してしまったのが、ここまで全方位的なパーツへの拘りが詰め込まれたペダルでありながら、何よりも、そこから出てくる音が普遍的ないい音だと感じられた事です。

本当にいいペダルを作って頂きました。この場を借りてLeqtiqueさんに感謝を述べたいと思います。

あと個人的な話なんですけど、僕、誕生日が3月なんですよね。なのでこのペダルが僕自身に対する最高の誕生日プレゼントになりました。

Leqtiqueさん、ありがとうございます。

どなたか参考になれば幸いです。それでは。