皆さんこんにちは、Billです。
これからのメインアンプを手に入れました……!!!
ビンテージFenderアンプのリイシューの中でも一級の評価を得て久しく、恐らく最も多くのギタリストに親しまれているアンプの一つでしょう。
Fender 68 Custom Deluxe Reverbでございます。
(安定の村田さんの試奏動画はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=v1Fg0xgP-9I )
個人的に初チューブアンプ、初Fenderアンプです!!!
もう本当見てくださいよこのカッコ良さ!!!
(ブルージュエルと銀パネの組み合わせ、実際に見ると美し過ぎて痺れます……!!)
(燦然と輝くFenderロゴ。良き。)
先にも書いた通りFenderアンプの中でもかなりポピュラー、というより最早定番であるこのDeluxe Reverb。正直レビューをする程でもないんじゃないかとは思ったのですが、個人的な感想だけでも残しておこうと思った次第です。
今回のレビューのポイントは3つ。
①普遍的なフェンダートーンはやはり素晴らしかった。
②リイシュー故の気の利いた捻りで実用性が大幅UP。
③アンプを買うなら正規が一番。
①これはまあ言わずもがなですけど、デラリバは本当に素晴らしいアンプだと自分で所有して改めて思いました……12インチスピーカー一発から飛び出すのは、抜群のクリーン〜クランチ。ギターの美味しい所がちゃんと出て来る普遍的なFenderトーン、コンボアンプだからこそ手軽に感じられる本物の箱鳴り、22Wという程良い出力とギリギリ持ち運び可能な重量とサイズ、そしてギターを弾くタッチがそのまま音として響いていくチューブアンプ特有の快感。素晴らしいです。
こうして改めて弾くと、「シミュレーターボケ」とでも言いましょうか、弦を弾いた時の感触や体で体感として感じる音がシミュレーターとは全く違うと個人的に感じました。これは是非皆さんに実際に弾いて体感して欲しいなぁと思います。
加えて、チューブ駆動のスプリングリバーブとトレモロの素晴らしさも特筆すべきものだと感じました。深くかけても全く嫌味にならないスプリングリバーブに、ただの音量の上下だけではない心地よいパルスを持ったチューブトレモロ。一度所有して体験するともう他では満足できなくなる(笑)、まさに本物でしかなし得ないトーンを持っています。デジタルモデリング全盛の現在においても十分以上に、いや、だからこそより魅力的に映ると思います。
総じて、弾いてて一切飽きが来ない普遍的な良さをもったギターアンプだと思います。そしてそのトーンを所有し、いつでもどこでも鳴らせる喜びは筆舌に尽くしがたいです…
②次に、このデラリバのリイシューならではの特徴を見てみましょう。
まずパッと見ヴィンテージと違う点は、2つのチャンネルの名前が「Custom」と「Vintage」となっている点です(オリジナルは「Normal」と「Vibrato」となっています)。
これはその名の通り、Vintageチャンネルはオリジナルに準拠した68年型のDeluxe Reverbのトーンをそのまま再現したチャンネル、そしてCustomチャンネルは現代的なモディファイを加えたチャンネルとなっていて、リバーブとトレモロが両チャンネルに共通でかかるようになっているのです。
具体的に言うと、Customチャンネルはトーンスタックが59 Bassman仕様になっているのです。そのためDeluxe Reverbと比較して、低いローやプレゼンスに近いハイのレンジが広がり、歪み系・空間系共にエフェクター本来の音が良く出るようになっていると思いました(元々のDeluxe Reverbはギターの美味しい部分だけがツルッと前に出て来るトーンだと思います)。加えて、アンプ本体を歪ませる際にも、オリジナルとは雰囲気が違うMarshall的な程良い暗さからガシガシとロックを弾きたくなりますね。ファズを組み合わせたりなんかする際にも抜群に使いやすいと思います(なんかデジマートの村田さんと同じ様な事を言ってる気がする笑笑…)。
このようにボイシングが異なる2つのチャンネル、そしてリバーブとトレモロが両チャンネルにかかるようになった事、ちょっとした変化に感じられますが、これだけで実用性が大幅に向上していると感じました。例えば、好みやプレイスタイルに合わせて使うチャンネルを選び、付属のフットスイッチやマルチエフェクターのスイッチ機能を使ってリバーブとトレモロをオンオフする、といったオーソドックスな使い方はもちろん、両チャンネルの設定を変えておいて(片方をガンガン歪ませて、片方はクリーンにしておくなど。その場合、両チャンネルともInput2の方が音量が6dB低いので歪ませるチャンネルはInput2を使い、クリーンチャンネルはInput1を使うと良いかも。)、ABスイッチを使って実質的な2chチューブアンプとしても使えちゃったりします。
まさにヴィンテージに対して「こうだったら良いのになぁ…」と感じる点がピンポイントで改善されていると感じました。素晴らしいです。
(付属のフットスイッチ。どこかレトロな雰囲気で可愛い。)
③そして最後に、アンプ、特に真空管アンプは正規品を楽器店で買うのオススメしたいというお話です。
主な理由は2つ。1つ目は日本と海外の電源電圧の違いから生まれる並行輸入品への不安、2つ目は故障時の修理対応における安心感、この2つです。
まず電源電圧の違いの話。この電圧の話は皆さんも何となく聞いた事はあると思うのですが、実は世界各国の電源電圧、つまり普通にコンセントに挿して得られる電気自体の電圧って実は結構バラバラなんです。具体的な数値としては、日本の電源電圧は約100V、アメリカの電源電圧は約115V、アジア諸国、オセアニア、ヨーロッパ諸国の多くの電源電圧は約220〜230Vと、かなりのバラバラ具合…(なぜ統一しない…)
そして、アンプももちろんコンセントに挿して電源を供給して使う訳ですから、この電圧の違いとは無関係ではありません(もちろん、最近のアンプだとユニバーサル電源といって、各国の電圧の殆ど全てに対応出来るモデルもありますけどね)。
今回のFenderアンプに着目して見てみましょう。当たり前ですが、Fenderはアメリカのメーカーです。つまり、アメリカ本国で販売するアンプは全て「電源から115Vを取る事」を前提に作られている訳です。逆にいえば日本の正規品は日本の規格、つまり「電源から100Vを取る事」を前提に作られている、いうならFenderさんが日本専用仕様でわざわざ一つずつ作ってくれている訳です。ありがたや。
そして、Fenderアンプにおける並行輸入品ということは、115V仕様のアンプをそのまま日本へ輸入する為、そのまま100Vで使用するか別でステップアップトランスを購入して115Vで使用することになる訳です。
まあここまで書いておいてあれなんですが、正直な所、115Vのアンプを100Vで使用しても特に問題はないっぽいです。ですが、少し本来よりも歪みやすくなったり等、音に関して本来のポテンシャルが出せない可能性は否めないと思います。僕も専門家ではないので詳しくは分かりませんけど、電圧の違いが万が一アンプの寿命を縮める原因になってしまったら悲しいですよね。ステップアップトランスを別で用意するのもかなり面倒ですし…
そして2つ目に、チューブアンプの場合、経年によるパワー管の消耗、酷使すればスピーカー自体の消耗も避けられません。また真空管は衝撃に弱い面もあるため故障やトラブルが身近にあると言えます。その為、万が一の故障の場合に相談できる楽器店があるというのは、真空管アンプにおいて特にとても大切だと考えます。
少なくとも楽器店で新品で販売されているアンプは基本的に正規品です。つまり日本で使用してポテンシャルが100%発揮出来るようになっている訳です。加えて、楽器店で購入すれば修理の際の相談もしやすく、正規店やアンプ修理の専門業者にスムーズに繋げてくれたり……安心感が違いますよね。
チューブアンプとなると決して安い買い物ではないですよね。以上2つの点から、長く使う事を考えると僕は楽器店で正規品を買う事をオススメしたいと思います。
という事で、Fender 68 Custom Deluxe Reverbのレビューでした。
本当に良いアンプです。万人にオススメ出来ると思います。僕自身これから家での練習、宅録、スタジオ、そしてライブまで、ガンガン使っていきたいと思う次第です。
ちなみに、65年型、通称ブラックフェイスのデラリバと比べると、このシルバーフェイスのデラリバはよりバランス良く鳴る印象です。ブラックフェイスの方がギラッとする感じかも。個人的に、トモ藤田さんがシルバーフェイスのアンプを使用しているのをよく目にしていて「銀パネ良いなぁ…」と思っていたというのと、見た目のカッコ良さからほぼ迷わずシルバーフェイスにしました(結局最後は見た目か)。
あとこの前、ふとYamahaのReface CP(FenderのRhodes等のエレピを再現したミニキーボード)をデラリバに繋いだら抜群に良い音がしました……12インチスピーカーという事もあり、エレピもギターもバッチリ対応出来る凄いアンプです。このセットでライブしたりレコーディング出来るようになりたいなぁ…(ピアノ全く弾けないけど)
という感じで、夢が広がりまくっている今日この頃です。
どなたかの参考になれば幸いです。それでは。